2013年8月23日

むぎのこ大キャンプ①



旦那さんのハチャメチャのおかげで・・・


古 家 今日のゲストは深瀬さんです。こんにちは。

深瀬さん こんにちは。

古 家 深瀬さんはむぎのこに来てから何年経ちましたっけ?

深瀬さん むぎのこに来てから7年経ちました。

古 家 もうそんなに経ったんですね。
最初に会った頃はね、なんか控えめな方で、どのように声をかけていいのかなーって。深瀬さん、深瀬さんって言ったら「どうしたんですか?」って言われそうな感じがして(笑)

深瀬さん 第一印象はそう言われますね。ほんとは全く真逆です。

古 家 そうだったんですよねー。むぎのこには息子さん何歳の時来たんでしたっけ?

深瀬さん むぎのこには210ヶ月の時です。

古 家 そうでしたねー。それで3年くらい経ってやっと普通に声掛けれたんですよ。私、美人な方でちょっとツンツンした方に弱いので(笑)。なかなか私から気さくに話しかけれなくって。人見知りなもんだから(笑)。

深瀬さん 私も人見知りでしたね。

古 家 それで付き合ってみたらびっくり仰天ていう。特に旦那さんに会ってからまったく印象が変わってしまって。すごく深瀬さんには気を使ってたのだけど。失礼な事言わないようにって。だけど旦那さんに会ったらもう失礼なこと言っても全然構わないなーと。もう旦那さんがハチャメチャで。お食事会やった時に、旦那さんの若い頃の田舎でのハチャメチャなやりっぷりを聞いて、「えーっ!こういう人と一緒に暮らしてるんだから、肝が座ってる人なんだな」って思ったんですよね。それからは全然気も使わないで話せるようになりました。

深瀬さん 食事会がいい機会になって。私もなんか気を遣わずに話せるようになりました。

古 家 旦那さんのお陰ですね。

深瀬さん そうですね。

古 家 やっぱり世間ではそういうふうに地を出さないでいたんですね。なるほど、田舎の人じゃないもんね、深瀬さん。

深瀬さん そうですね(笑) 札幌なので。

古 家 札幌の人って何代前から住んでるかわからないけど、私も田舎から札幌に出てきた時に「あれ?札幌の人って違うな」って思ったんですよね。で、私は田舎育ちだからなんていうのかな、飾ること知らないっていうのかな? でも札幌の人たちって飾ること知ってるんだって。

深瀬さん 通園時代はそんなに地を出さずにいましたね。

古 家 そうだね。だけど旦那さんが色々話してくれたっていうか。

深瀬さん 地を出さないと疲れるなって。

古 家 逆にね。


恵み多き夫婦関係


深瀬さん そうですね。地の通り生きたほうがどこでも楽かなって思って。なので今すごく楽ですね。

古 家 じゃあ肩こりも減ったんですね。

深瀬さん そうですね。

古 家 なんか筋肉も硬い感じだったから。筋肉が和らいだ感じに(笑)そして息子さんも小学校に入って。在園時はほんとにまわりに関心持たなくって、何をやるにも泣いてたけど。卒園してお母さんがざっくばらんになってから息子さんの方も・・・

深瀬さん そうですね、地を出してくれるようになりました。今ははっきり嫌とか、好き嫌いがわかるようになって。親が地を出さないと子どももそうなんだなってわかりましたね。

古 家 そうなんですね。深瀬さんとしては、旦那さんは恵み?

深瀬さん 感じたことはないんだけど

古 家 これすんごい恵みだなって。

深瀬さん でも通園時代は夫の仕事も忙しかったのでむぎのこに関わることが少なかったんですけど「子どもも大きくなるにつれて大変なので、男親も必要だよ」と話しをしてからむぎのこに関わるようになってからは、やっぱり変わってくれたかなと思いますね。

古 家 そうなんですね。夫婦関係ってね、私この年になって思うんだけど、結構男の人の方がこういう素敵な女の人と結婚出来て、なんか奥さんに結構遠慮して暮らしてるっていうか、そういう人かなりいるなって思うんですよね。だけど奥さんが勝手なことやったり、ドジなことやったりして「あ、なんだー」ていうか、そういう風になると旦那さんの方も気が楽になるのかなっていうかね。

「世間で恥ずかしいことしないで!」ていうような奥さんからのプレッシャーみたいのがあると旦那さんも大変なのかなっていうか。だからそういうふうに気の流れが良くなって助けあえるなんていうのは羨ましいですけどね・・・ なかなかそういうご夫婦いないので。まあ、いろんなことはあるにしても、心の支え合いっていうか、そういうところでは素晴らしい夫婦だなって。

深瀬さん ありがとうございます。

古 家 深瀬さんをこの地上で必死になって生きざるを得ないように仕向けてくれた旦那さんと息子さん、とても素敵なんだけど。恵み多き夫だなって。

深瀬さん そうですね、大きく人生を変えてくれました。


子どもも私も一緒になってはじめてのキャンプ


古 家 息子さんとはむぎのこに来てからどうでしたか?

深瀬さん むぎのこと出会ってなかったらと思うとちょっと考えられない、そういう気持ちですね。いろんなこと、登山とかスケートだったりスキーとかも・・・そこまでやれなかったかな。二人だけでいたらやらなかったことを、やってなかったかなと思うような事をたくさん経験したなって。

古 家 そうですか。

深瀬さん 自分もぜんぜんアウトドア派じゃなかったので、年をとってアウトドアな活動をすることになって、最初はクタクタだったんですけど慣れるんですね。こんなに日焼けするとは思わなかった(笑)

古 家 母子通園して息子さんと一緒に遊んで日にも焼けて。会った頃はほんとに美しく、お化粧で綺麗にしてたんだけど(笑)

深瀬さん 海もこんなに行くんだっていうくらい。「砂遊びでも汚くなるし、海なんてっ!」て思ってたんですけど(笑)

古 家 都会の人って砂遊びもしたことないって人が多いですからね。

深瀬さん いろんな経験を親子共々させてもらって。ほんとに今後もそうだと思うんですけど。

古 家 その深瀬さんが息子さんが年少の時にむぎのこの主催のキャンプに行ったんですよね。

深瀬さん そうです、初めてフリースクールのキャンプに参加させてもらって。

古 家 それはどこでしたか?

深瀬さん 滝野です。キャンプ自体もしたことがなかったので「キャンプ? えー? やだー!」って。暑いからやだって。そんな感じだったんですけど、もう行ったらすごい楽しくって。一年目の年少の時には上の子もいたので行けなかったんですけど、小学一年生からは一緒に泊まるようになって。テントで子どもが寝れるのかなって心配はあったんですけど。子どもは外でも楽しそうにしてました。子どもが楽しいと親も嬉しくなるんですよ。楽しかったです。

古 家 子どもが楽しいと親も嬉しくなるというのは名言ですね。キャンプ自体に対してはどうでしたか?

深瀬さん 去年三回目で初めてキャンプ委員をやらせていただいたんですけど、準備の大変さと、初めて行った時にはすごい人数とテントの数でびっくりしちゃいました。

古 家 去年は260人ですからね。

深瀬さん そうですね、びっくりして。この準備に初めて携わったんですけど、ほんとに大変の一言でした。子ども達が安全に過ごすための準備ということで、このお母さんたちお父さんたちの力ってほんとに大きいなって。


脈々と続けてきた親と共に創り上げる文化


古 家 そうですね。このキャンプっていうのはむぎのこ職員が主体じゃなくって、お父さんとかお母さん達が主体なんですね。むぎパパキャンプとも言われていて、お父さん達が大活躍する、そういう場面がたくさんあって、むぎパパの会長さんが中心に取り組んでるキャンプなんです。お母さん達が実行委員を組んでそれで全部準備してるんですよね。

深瀬さん はい、夜遅くまでかかって資料作って、配車も11台組んでっていう作業で、一人一人この子とこの子はどうだとか考えながら、一人残さず組んでいくっていうのがすごいなって。

古 家 そうですね。やっぱり障がいがある子どもが普通にキャンプするって大変ですよね。眠れない子もいれば多動な子とかもいて迷子になってしまう。そういう危険性が十分にあるわけだから夜中も順番に一時間おきに見回りしたり。

深瀬さん 警備も配置も一晩中ですね。そういうことも通園時代にまったくわからないで来てたんですけど、自分でやってみてここまでしないと安全に過ごせないんだなって。それでも年一回のキャンプって子ども達も楽しみにします。キャンプでこれだけの人数で行くってことはなかなかなか経験できないので。

古 家 そうですね。家族だけでは行けない人たちもいますよね。子どもを家族だけでは面倒見れないっていうこともあるので。今キャンプの資料見てるんですけど配車56台ですね。バスも2台ですか。ほんとに大所帯で毎年安全に過ごせてるのは奇跡に近いんじゃないかな。

深瀬さん達のように年長さんの時はやってもらう側、3年生になったら委員になってキャンプをみんなで創り上げる側に立って、職員はバックアップの方に回る。そいうことがずっと脈々と続いてきてそれを文化にしてきたこと。それから、職員がやったからできたというのではなくて、お父さんとかお母さんが、子どもに障害があってもこの子どもを楽しませてあげようっていう心がこれまでこの大きなキャンプをずっと成功させてきたんじゃないかなって思いますね。お父さんお母さんの力があってこそね。

深瀬さん ずっと繋げていかなきゃならないなと思ってます。

古 家 最初のフロンティアの人たちっていうのは私達と一緒に創り上げてきたんですが、よくわからないからトラブルもあったんです。でも事故があったら続けられなかったと思うんですよ。事故もなくこんな風に続けてこられたのはほんとうに恵みだなって思いますね。

北川園長が大学卒業してすぐに教会を借りて少人数の子どもをみて、その時からずっと「障がいがあっても助けあって地域で普通に暮らすんだ」っていうミッションでぶれないでやってこれたこと、このことにお母さんお父さんが賛同して一緒に作り上げてきた結果、今週の土日のキャンプにつながってきてるんだなって思います。

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